高市早苗経済安全保障担当相は６日、自身を中心とする自民党内の勉強会「『日本のチカラ』研究会」の第２回会合を国会内で開き、政府の対外情報収集体制の強化が必要だとの認識を示した。出席者の一人は「次期党総裁選の高市氏の公約になるだろう」と話した。
出席者によると、この日は有識者から政府の対外情報収集体制に関する講演を聞いた。省庁間の摩擦や主導権争いといった課題が挙げられ、高市氏は内閣が強い覚悟で体制整備をすべきだとの考えを示した。
勉強会の関係者によると、会員は６日時点で４７人になったが、この日の出席者は初回より３人少ない１０人にとどまった。岸田文雄内閣の支持率が下落する中、出席者からは「派閥の締め付けがある」との声も漏れた。
会合後には東京都内で懇親会が行われた。参加議員は「高市派の旗揚げだ。タイミングもいい」と述べ、総裁選に向けた地盤固めの好機とみる。岸田首相は党内主要派閥の支持を受け、その派閥はパーティー券問題で揺らいでいるだけに、女性で無派閥の高市氏は「起死回生のカードになる」（中堅議員）との計算も働いている。
次回勉強会は来年１月下旬に開催する。次回の参加人数に注目が集まる。（長橋和之）
産経新聞社
日本政府の対外情報収集体制について
内閣情報調査室（内調）
機能と役割
内閣情報調査室は、外国に関する情報を収集・分析する主要な機関です。国際政治や経済、軍事などの分野において重要な情報を集め、日本の内閣や総理大臣に対して報告します。
情報収集手段
オープンソース情報（公開されている情報）、外交ルートを通じた情報、他国の情報機関との連携による情報収集などが主な手段です。
重要性
国際情勢に対する日本政府の対応策を策定する上で重要な役割を担っています。
公安調査庁
機能と役割
国内の安全保障に重点を置いた情報収集を行います。これにはテロリズム対策、スパイ活動の監視、外国の影響活動の調査などが含まれます。
情報収集手段
公安調査庁は、監視、通信傍受、情報提供者からの情報収集など、様々な手段を用いて情報を収集します。
重要性
国内の治安維持と国家の安全保障に対して不可欠な役割を果たしています。
防衛省・自衛隊の情報部門
機能と役割
軍事情報の収集と分析を行い、日本の防衛政策や自衛隊の作戦計画に貢献します。
情報収集手段
衛星による偵察、信号情報（SIGINT）の収集、人的情報源などを用いて情報を集めます。
重要性
日本および周辺地域の軍事的な安全保障に直接関わる重要な機能を果たしています。
警察庁
機能と役割
国内での犯罪情報やテロ関連情報の収集・分析を行い、犯罪防止策の策定に貢献します。
情報収集手段
警察のネットワーク、犯罪データベース、公安調査庁や他の情報機関との協力によって情報を集めます。
重要性
国内の公安と治安維持に関して中心的な役割を果たします。
これらの機関は、それぞれ異なる焦点を持ちながらも、日本の安全保障と国際関係において互いに補完的な役割を果たしています。また、国際的な情報共有や協力も積極的に行われており、グローバルな安全保障の文脈においても重要です。
