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小池百合子都知事、自民に秋波も噛み合わない【 連合東京、国民民主が鍵か? 】蓮舫氏はどこまで迫るか!東京都知事選へ勢いづく立民、共産(今日のポスト)【龍之介channel】

政治

小池百合子都知事、自民に秋波も噛み合わない歯車 蓮舫氏はどこまで迫るか

東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)は現職の小池百合子知事(71)と立憲民主党の蓮舫参院議員(56)の事実上の与野党対決を中心に展開しそうだ。衆院東京15区補選など支援候補の連敗が続く小池氏は自民党に秋波を送るが、当の自民は〝政治とカネ〟による支持率低迷にあえぐ。一方、衆院補選と静岡県知事選の追い風に乗る蓮舫氏。小池氏「1強」と目されてきた都知事選の様相が変化しつつある。

24日の定例記者会見で自民について「活発に動いて、良い提案などもいただいている」と述べた小池氏。26日に投開票された都議補選目黒区選挙区では選挙戦終盤に自民候補のポスターに自身のステッカーを貼り、メッセージ動画も寄せた。自民側の要請に小池氏が応じた構図。自民都連幹部は「〝大人の事情〟で決まった」と知事選での連携を示唆した。

そこには小池氏の焦りが見える。昨秋から江東区長選、八王子市長選と支援候補が連勝したが、4月の目黒区長選、衆院補選に敗北。違いは江東・八王子とも自公との共闘があったことだ。

さらに、自民と組んだ都議補選目黒区選挙区も落とし、知事選を前に小池氏の歯車は嚙み合わない。告示6日前の表明だった令和2年の前回選とは違い、早ければ29日開会の都議会定例会冒頭で3選出馬を表明し、態勢立て直しを図る。

小池氏が初当選した8年前の都知事選以降、待望論のあった蓮舫氏。今回も本人は慎重に情勢を見定めた。衆院くら替えとの両にらみの中、衆院補選全勝や静岡県知事選、都議補選目黒区選挙区の結果を踏まえ、決断に至った。

27日の会見で「この8年間をリセットする」と語った蓮舫氏を、小池氏側近は「手ごわい相手が出てきた」と警戒する。ただ蓮舫氏は令和4年参院選東京選挙区で4位と、以前ほどの集票力はないとの指摘もある。

注目されるのが連合東京の動向だ。前回2年の都知事選では小池氏を支持。中央組織の連合が次の衆院選では立憲民主党などを支援し「与党を過半数割れに追い込む」との方針。連合東京と小池氏、蓮舫氏両陣営との距離感は結果に影響しそうだ。

立民や共産党は、無所属で出馬する蓮舫氏を事実上の統一候補と位置づけ、自民、公明両党が支援する見通しの小池氏との「与野党対決」を演出する構えだ。派閥政治資金パーティー収入不記載事件の逆風にさらされる自民への攻勢を強め、立民が全勝した4月の衆院3補欠選挙の再現を狙う。

立民と共産は、国政選挙での野党連携を支援してきた「市民連合」を含む枠組みの「候補者選定委員会」を設立し、小池氏の対抗馬擁立を模索してきた。

選定委は27日、国会内で会合を開き、蓮舫氏を支援することを確認した。会合で共産の小池晃書記局長は「最強、最良の候補者を得ることができた。『反自民』『非小池都政』。旗印は明確だ」と指摘した上で、不記載事件を念頭に「東京から裏金政治を終わらせる」と強調した。

野党陣営が勢いづく背景には、今回の枠組みが「実績」を積み重ねていることへの自信がある。

衆院3補選のうち東京15区補選では、共産と市民連合が立民候補の支援に回り、その当選に貢献した。しかも、都知事の小池氏が支援した無所属候補の2倍以上の票を獲得しての勝利であり、「知事選に向けた地ならしになった」(立民中堅)との見方は根強い。

加えて、26日の静岡県知事選では、立民、国民民主両党の推薦候補が自民推薦候補らに勝利した。蓮舫氏が翌27日に出馬を表明した背景には、追い風に乗りたいという思惑もあったようだ。蓮舫氏は周囲に「決断するなら、きょうしかなかった」と漏らす。

一方で懸念材料もある。これまでの知事任期中に小池氏は連合東京と良好な関係を築いている上、国民民主とも距離が近いからだ。連合と国民民主が蓮舫氏支援に回るかは見通せず、野党系が一枚岩となる環境はまだ整っていない。

産経新聞
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